勉強しない子の高校受験。「勉強しなさい」と言わずに我慢し続けた結果は!?③受験生であるというプレッシャー が奪うやる気

「勉強しなさい」と言いたい気持ちを、どれほど我慢してきたでしょうか——。
4人の子どもを育てる母として、私は“待つ子育て”を意識してきました。上の3人は、自ら学ぶ姿勢を自然に身につけてくれましたが、末っ子だけはまるで違いました。読む・書く・聞くが苦手で、驚くほど勉強に無関心。そんな次男にもようやく少しずつ変化が見えてきた中学3年の夏…。ところが、思わぬ“受験生プレッシャー”が、せっかく芽生えたやる気をかき消してしまったのです。
ノー勉からの一歩、でも評価されない現実
部活引退後、机に向かう時間が少しずつ増えた次男。
今までノー勉だったのですから、これは大きな進歩です。
でも、周囲はそんな彼の“微かな一歩”を見てくれません。
学校の三者面談:「ゲームやスマホの時間は無し!1日5時間以上は勉強しましょう」
塾:「もっと!中3なんだからもっとやらないと」
パパ:「おい、いつになったら本気出すんだ!?」

あ〜(;ಠДಠ)それ言っちゃいけないヤツ〜
本人なりに頑張っているのに、「もっとやれ」と求められる毎日。
その言葉は、次男の中にあった小さなやる気の芽を踏みつぶしてしまったのかもしれません。
「勉強してるところ見られたくない」って、どういうこと?
パパの声掛けに耐えきれず、プンプン怒ってふて寝した次男。
落ち着いた頃に話を聞いてみると、中3の本音が出てきました。

勉強するつもりはあるよ。でもパパに見られたくない。煩いから。

勉強しなきゃって思うのがストレス。言われると逆にやる気なくなる。
なるほど…。
“受験生であること”を当然のように求められるなかで、「自分のペースでやりたい」「強制されたくない」という反抗心と葛藤していたのです。
プレッシャーが潰す“やる気の種”
「勉強しなさい」は“やる気喪失ワード”
「今日はどれくらい勉強した?」や「どう?やってる?」等の探りを入れるのもOUT!
本人が「やろう」と思い始めた矢先に、周囲が“受験生であるべき姿”を押しつけると、
やる気はプレッシャーに潰されてしまうのです。

親にできることは「見守る勇気」
たとえ一歩でも進んだら、それを認める。

今までやってこなかったのに、よく頑張ってるね!
それが、次の一歩を後押しする力になります。
“子どもを信じる”というのは、簡単そうで難しいこと。
でも私は、あえて口を出さず、見守ることを選びました。
焦らず、比べず、責めずに。
いつか自分の力で前に進んでいけるように——。

「勉強しなさい」と言わない子育ては、時にとても歯がゆいです。
でも、親がグッと我慢して子どもを信じることで、
“やらされる勉強”ではなく“自分でやる勉強”に変わっていく。
受験期のプレッシャーのなかでも、
子ども自身が「やる」と決められる環境づくりを大切にしていきたいと思います。